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バリでは日本とは違う空気、時間が流れている・・・
それを実感させてくれたちょっ としたお話をご紹介します。
デワンガバンガローでのガーデンパーティの夜のことでした。
初めて見る子豚の丸焼きに驚き、夢中で食べた後、バリ舞踊を楽しむことになりました。ところが演奏が始まった途端、ポツリポツリと空から雨粒。傘をさしながらステージの可憐な少女や勇ましく踊る少年の姿を見つめました。どうかこれ以上、雨がひどくなりませんようにと祈るような気持ちで。
風も吹いてきました。雨がひどくなる前兆なのか・・・ でも気が付くと、そんな気がかりは夜の庭に繰り広げられた夢のような時間とともに過ぎ去っていました。雨は途中ですっかり上がっていました。
可憐な踊りもすっかり終わった頃、デワンガバンガローのオーナー、メガサリの夫であるグスティが中学生の息子と一緒にツァーの皆さんの前に現れました。メガサリがちょっと不機嫌な様子でどこに行っていたのか聞くと、彼曰く。雨が遠くへ行くようにお祈りしていたのだと。
メガサリは彼がお客様と一緒に踊りを見なかったのが納得いかない。日頃からシャイなグスティの口実に違いないと思って。
ツァーも終わり皆さんが無事、お帰りになってホッとした日のこと。私はメガサリからこんな話を聞きました。
あの夜、本当に彼はお祈りをしていました。自宅にある特別の祭壇で息子と二人、雨乞いではなく、雨を遠ざけてくれるようにと。
「雨を遠ざけるには特別の方法があって、方法は知っていたけれど、それまで実際に
やったことはなかった。その夜は息子に方法を教えながら自分は見守っていた。きっとこの子ならできると信じていたから。
お線香を持って祈る息子を見ていると、やがてお線香の煙が上の方で赤くなっていくのが見えた。そして煙は少しずつ人の形になってきた。色白で太った人だった。きっとそれは息子を守っている守護霊のような存在なのでは・・・
やがて風が吹いてきていつの間にか雨は止んでいた。でもお祈りは踊りが終わるまで続けなければいけない。・・・だから皆さんと一緒に踊りを見られなかったんだ。」
信じようと信じまいと・・・雨は止みました。
皆さんがホテルに帰り着いた頃に、まるで我慢していたかのように雨が降り出したのは事実。
あとで聞くと私たちが降り止んだ雨にほっとして踊りを楽しんでいた時間に、ウブドゥから1キロほどの地域ではかなりの大雨だったのも事実。
信じようと信じまいと・・・私たちはもしかして私たちが考えているより、もっとずっと沢山の目に見えない力の渦巻く世界で生きている・・・のかもしれない
。
バリを旅すると、たとえ短くてもこんなこともおまけに付いてくるから何度も行ってみたくなるというものです。
バリで感じた時間と空気が、参加された皆様にとって宝物のようなお土産になったら・・・
改めてそんなことを思った5回目のバリ・ジャラン・ジャラン・ツァーでした。/
天光眞弓
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