天光眞弓のバリ島ウブドゥ  ジャラン・ジャラン

風 景
ウブドゥでは・・・きっとバリのどこでも・・・
散歩が、かなり楽しい。
目的地に向かって一目散!っていうよりも、道草しながら過ごす時間の中で宝物のような情景に出会うこともあるのだから。
見渡す限りのたんぼを渡って来る風に吹かれるのは心地よい。晴れた日には、遠く聖なるアグン山が田んぼの向こうに望める。ちょっと得した気分。深い沢の底に川が流れている。時折やってくる鳥は、かわせみ。そのトロピカルブルーの翼をはばたかせる一瞬は白日夢のようだ。

ガムランの音が近づいて来る。お祭りの行列だ。正装の男性は白の上着、女性は色とりどりのレースのブラウス。みんな、普段見かける時よりもずっとあでやかに見える。強烈な日差しがジャングルの陰に落ちて行くころ。空は紫とオレンジ色のシルクがフワーッとひろがったように染まる。バリでは、見えるものすべてが色鮮やかだ。深く高く青い空の下、本当の色が見えるのかもしれない。

生 活
バリでは時間がゆったりと流れていると言われているが、 地元の人にしてみればけっこう忙しい。
冷蔵庫がない生活を私たちは忘れているが、バリで冷蔵庫を持っている人は少ない。だから買い物は毎日だ。観光客が町に出る頃、市場では売る人、買う人、もう、ひと仕事終えているのだ。バリの人々にとって大切なのは神々へのお供えだ。バナナやヤシの葉に乗せたお供え物を何十個も家中、庭中に供える。朝、お線香の香りとともに、お供え物を抱えた女性がゆったり歩いていく姿を見ると、豊かで穏やかな一日が始まるような気がする。

食べ物
レストランは山ほどある。 インドネシア料理はもちろん、イタリア、フランス、中国、韓国、日本と各国料理が楽しめる。
でも一番の楽しみは屋台で食べる地元の料理だ。ナシゴレン(チャーハン)、チャプチャイ(野菜いため)、ナシチャンプル(バリ風定食)、イカンバカール(魚の炭火焼き)。インドネシア語の名前がついている料理は大抵、レストランよりも、見ためはそれほど清潔ではない、テーブルが油でベトベトの屋台の方がおいしい。
おいしいものに巡り会った!というコーフンも 大事なごちそうだ。

音 楽
殆どの人達が楽器を演奏し、踊りを踊る。
お父さんがガムランのメロディで赤ちゃんをあやしている。
お祭りの帰り道、少年達がケチャのメロディを口ずさんでいる。バリの人達はこんな風に育つのだ。
日が暮れた田んぼにホタルが舞い始める頃、どこからともなくガムランの音が流れてくる。普段は田んぼで働いたり、ホテルで仕事をしている人達があちこちの会場で演奏する。盛装した彼等、彼女等は艶やかで、不思議にも見える。
近頃、ライヴが流行り始めていて、ウブドゥの夜に電気音が響いている。チョット、クヤシイ!